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ブックカバー。紫外線や傷、皮脂などによる劣化から本を守ってくれますが、本棚に並べるとタイトルがわからないのが悩みどころですよね。
そこで気になったのが、古書店などでかけられている半透明の紙のブックカバー。密度の高いグラシン紙を使って、店員さんが一つ一つかけているカバーです。
半透明でタイトルが分かりやすく、手によく馴染んで、劣化から本を守ってくれる優れもの。ただ、グラシン紙は若干入手性が悪いんですよね。古書店が近い文具店やブックフェア会場などでは手に入りやすいのですが、私の身近な文具店では取り扱いがありませんでした。
そこで今回は、トレーシングペーパーを使って透け感のあるブックカバーを作ってみました。
スティックタイプがおすすめ。今回はコクヨの「GLOO (シワなくキレイ)」を選びました。のりに含まれる水分が少なく、紙がヨレにくいらしいです。
文庫本ならA4のトレーシングペーパーでカバーが作れます。京極夏彦作品は怪しいかもしれませんが、手持ちの本で背表紙が3cm程度の本までは十分長さが足りることを確認しています。
今回使ったのはコクヨの一番薄いもの (薄口、40g/m2) です。
刃先が薄く細いものだと細かい作業がしやすく、仕上がりが綺麗です。
私はALLEXの事務ハサミを長年愛用しています。
早速カバーを作っていきます。
まず、トレーシングペーパーと本を重ね、そでの部分を折り込みます。
続いて、そでが重なっている角の部分でトレーシングペーパーを斜めに切ります。
背表紙側の方も、端から2cmくらいの位置にむけて切り込みを入れておきます。
上下の台形になった部分に軽く折り目をつけて開き、そでが四角くなるように余った紙を切ります。
カバーを戻し、上下の台形部分を折り込んで表紙を包んだら、トレーシングペーパーが重なる部分にノリを塗ってとめます。
斜めのところに薄く塗るようにするとはみ出にくく、仕上がりが綺麗です。
最後に、残った背表紙部分の羽を切り取って……
完成!
グラシン紙と比べるとやや厚みを感じますが、しっかりとしたカバーができました。
上下から包み込むような形なので、表紙とカバーのずれも抑えられています。箔押しの風合いはわかりにくくなってしまいましたが、カバーの上からタイトルも判別可能。
かなり良い出来なのではないでしょうか。
さて、トレーシングペーパーを使って半透明なブックカバーを作ってみましたが、良いところ・役立ちポイントはこんな感じでした。
タイトルが判別できるカバーといえば、ビニール製の透明なブックカバーもありますね。
表紙の見やすさとキズへの強さはダントツですが、長時間本を読んでいると手汗が気になってしまうんですよね。
個人的に、表紙の絵が重要でサラッと読むことが多い漫画はビニールの透明カバー、手に持つ時間が長くてフィット感や吸湿性が大事な小説などには紙の半透明カバーがおすすめです。
今回、トレーシングペーパーで半透明のブックカバーを作りましたが、古書店などではもっと薄い「グラシン紙」でカバーが作られていることが多いです。
その違いは表面加工の有無。
グラシン紙は高圧のローラーを使って作られた光沢のある紙で、それを筆記用に表面加工したものがトレーシングペーパーだそうです。なので、表面加工のぶんトレーシングペーパーの方が厚みが出てしまうんですね。
ブックカバーの話になると、しばしば「グラシン紙やトレーシングペーパーは 酸性紙なので本によくない」と言われます。
確かにグラシン紙は製造工程上 「酸性紙」にあたり、長期保管にはあまり適さない紙です。
ですが、本にとっては紫外線や手の汗、皮脂などの方が大敵。酸性紙の劣化は数十年のスパンなので、個人的にはさほど気にしなくていいかと思います。
また、現在コクヨなどが生産しているトレーシングペーパーは中性紙とのこと。
難しく考えすぎず、大切な本を劣化から守ってあげたいですね。
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