狭ピッチ自作キーボード向けに0.8Uキーキャップを自作した【①モデリング編】

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狭ピッチ自作キーボード向けに0.8Uキーキャップを自作した【①モデリング編】

こちらの記事で紹介した、狭ピッチキーボード用の0.8Uキーキャップ制作についての記事です。

MX軸の0.8Uキーキャップは選択肢が極端に少ないので、3Dプリンターで自作しました。

制作の過程ではこんな感じです。

  1. 3Dモデリングソフト(blender)でのモデル作成
  2. 家庭用の光造形3Dプリンターでの出力
  3. 印刷パラメータの最適化

今回は①のモデリングについて紹介したいと思います!

目次

制作のモチベーション|狭ピッチMXキーキャップの選択肢がない!

出先用キーボードとして、コンパクトな「Kleine Gherkin」を組もう。

そう思ったのは良いのですが、Kleine Gherkinのキーピッチは16 mmなので、普通サイズのキーキャップは使えません。

このサイズのMX軸キーキャップはほとんど市販されておらず、TALPさんで販売されている黒色・ADAプロファイルのこちらの製品一択の状態です。

このキーキャップもいいのですが、どうせなら可愛い白系で組みたい。せっかくなら高さも抑えたコンパクトなキーキャップがほしい。

ということで、オリジナルのキーキャップを自作することにしました。

キーキャップの設計

まずはどんなキーキャップにするかの案を練ります。
というアイデアを書き出すとこんな感じになりました。

  • 0.8Uサイズ (16 x 16 mm未満)
  • 可能な限り高さを抑えたデザイン
  • 天面広めのスフェリカルトップ

市販品を参考にキーキャップの寸法を決める

市販のキースイッチやキーキャップの寸法を参考に、制作するキーキャップの寸法出しをします。

手元の通常キーキャップも参考にしつつ、ステムの高さは4.5ミリ、樹脂の厚さは1ミリ、サイズは15.5ミリ四方にすることにしました。

キースイッチと自作キーキャップの寸法

これに沿ってモデリングしていきます。

blenderでキーキャップをモデリングする

さて、3Dモデリングソフト「blender」を使って原型となるモデルを作ることにします。

私は使い慣れていることもあってblenderを選びましたが、CADではないので厳密な寸法を出すのは難しいです。手元の3Dプリンターで印刷する分には微調整が効くので問題ないですが、発注を考える場合はFusion360などの方がいいと思います。

キーキャップ土台の作成

まずは縦横15.5mm、高さ8mmになるように立方体を用意します。

下側の面に「面の差し込み」で13.5mmの四角形を入れ込み、頂点を選択して高さ4.5mmの位置にまで平面を押し出します。

逆向きの「凹」ができました。

つづいて天面を構成している頂点をすべて選択し、一番上のメッシュが14mm四方になるよう縮小。

これが台形のキーキャップ部分になります。

軸部分のモデリング

続いては軸の作成。 

1.2mm x 4.0mmの長方形を重ねて十字にし、結合。
直径5.5mm、頂点12の円を用意したら、十字との間にメッシュを貼ります。

Z軸方向に押出しし、高さを5mmに。 

土台に0.5mmめり込ませた状態で「ブーリアン」で合成します。

スフェリカルなキートップを作る

最後に、球で天面を抉ります。

半径21.625mmのUV球を用意し、天面の厚みが2mmの位置に配置。
「ブーリアン」で削り取ります。

【余談】
寸法ありきで球のサイズを計算したので久々に三角関数を使う羽目になりました。

さて、このままでは天面がスパッと切り取られたままの状態です。指あたりが硬いので外側の辺を「ベベル」で面取りしておきましょう。

これでモデルは完成!

あとは3Dプリンターでの印刷用にで書き出して(今回は.stlを使用)、モデリング編は完了です。

②印刷編へ続く (未)

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