blender用左手デバイスに自作キーボード「Shotgun チェリーパイ」を組んだ話

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3Dアバターやキーキャップのモデリングに、blenderというモデリングソフトを愛用しています。

blenderではテンキーを視点切り替えのショートカットに使用でき、それ以外のショートカット(押し出しや移動)にはアルファベットキーが割り振られています。マウスの操作も少なくはないので、離れたキーを手が行ったり来たりするのは少し面倒です。 

面倒解消のため、視点切り替えとその他のショートカットをまとめたマクロパッドを作ろう、ということで拡張性の高い20キーの自作キーボード「Shotgun チェリーパイ」を組み立てました。

目次

元々の環境

これまで、blenderの視点ショートカットにはARCHISS(アーキス)のメカニカルテンキーパッド「Maestro NPad」を使っていました。

ARCHISSは国産のPC周辺機器メーカー・株式会社アーキサイトのオリジナルブランド。Progres Touchなどのメカニカルキーボードが有名です。もちろんMaestro NPadにもメカニカルスイッチが搭載されており、非常に打鍵感がいいのが特徴です。

これを左手側に置くだけでも満足度は高かったのですが、やはりキーボードとテンキーを行ったり来たりするのが手間。なので、専用キーボードの自作に乗り出しました。

Shotgun チェリーパイ

そんな理由から選んだのが「Shotgun チェリーパイ」。はやしたろうさん (→BOOTH) が設計した、Raspberry Pie Picoを使った自作キーボードです。

ちなみに自作キーボードとは、自分ではんだ付けをしたりスイッチを選んだりして組み立てる、拡張性の高いキーボードのこと。キーを好きな位置に割り振ったり、レイヤーという機能で1つのキーに複数の入力操作を割り振ることができます

「Shotgun チェリーパイ」の特徴は以下の通り。

  • 4 x 5の20キーでコンパクト
  • ロータリーエンコーダー対応
  • 美しいアクリルマウント
  • キーの書き換えがかんたん

今回はロータリーエンコーダーは搭載せず、すべてキーとして使用することにしました。

キット内容

メインのPCB基盤とトップ/ボトム/ミドルプレート(仮組み)、ダイオード、Raspberry Pie Pico、ホットスワップ用のキースイッチソケット、ゴム足が同梱されています。

組み立てにはこちらのキットと別に、以下のものが必要です。

  • キースイッチ
  • キーキャップ
  • MicroUSBケーブル
  • 工具類(ハンダごてとニッパー)

キースイッチ

メインキーはKailh Speed Copperキースイッチにしました。

Speed Copperは接点の浅いタクタイル。浅いところに一瞬山がある感じで、クッ、クッ、とした打ち心地です。

キーキャップ

以前購入した無刻印の白(DSAプロファイル)を流用し、スタンプで印字しました。

無地のままよりはショートカットがわかりやすい

組み立て

ビルドガイドに沿って組み立てていきます。

はんだ付けが必要なのはダイオード、ホットスワップ用ソケット、Raspberry Pie Picoのみです。20キーなので比較的すぐ片付きました。

この後隠れてしまうのが勿体無い、綺麗な背面。

緻密な設計の積層アクリル。

層ごとに見事にはまる構造に惚れ惚れします。

無刻印キーキャップにスタンプ印字

変則的にショートカットキーを配置するので、無刻印のままではキーがわからなくなってしまいます。印字を自作するには熱転写やシールなどいろいろな方法がありますが、今回はスタンプを使うことにしました。

使用したのは「こどものかお」のプチ文字スタンプステイズオンのインクパッド

ステイズオンのインクにはさまざまなカラーバリエーションがありますが、今回は刻印がはっきりしたジェットブラックを採用しました。

ステイズオンの黒は耐久性もインクのノリもよく、ちょっとした自作に活躍します。

キーマップ:ショートカットとテンキー

さて、肝心のキーの割り振りです。

レイヤーはdefault、lowerの2枚にしました。1枚目にはBlender用のショートカットを詰め込み、2枚目にテンキーを配置しています。

アルファベットの配置は使用頻度などから適当に決めました。使いながら修正していく予定です。

コード:

kbd.add_layer :default, %i[
  KC_LALT   KC_R   KC_I      KC_D
  KC_TAB    KC_L   KC_F      KC_K
  KC_LGUI   KC_A   KC_ENT    KC_M
  KC_LSFT   KC_S   KC_E      KC_G
  0_LOW     KC_X   KC_Y      KC_Z
]
kbd.add_layer :lower, %i[
  KC_LALT  KC_KP_ASTERISK KC_PLUS  KC_MINUS
  KC_TAB   KC_7           KC_8     KC_9
  KC_LGUI  KC_4           KC_5     KC_6
  KC_LSFT  KC_1           KC_2     KC_3
  KC_NO    KC_SLASH       KC_0     KC_DOT
]

使用してみての感想

まだキーマップが最適化されておらず打ちにくいキーもありますが、テンキーとショートカットをひとまとめにできるのは思った以上に快適でした。左手をこのキーボード、右手はマウスで安定して作業ができます。

マクロパッドとしてのみでなく、普段使いのテンキーとしても十分使えそうです。

せっかく自作キーボードにするなら、もっと快適な形(左手にフィットした形状とか)はあると思いますが、当面はこのShotgun チェリーパイを愛用しようと思います。

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